科目別対策

本格的に勉強する前に、各科目の簡単な全体像をご説明していきます。宅建の試験科目は、4科目からなります。この中で、まず確実に得点できる科目を探して、そこから勉強していくことが必要です。勉強していくコツは、やさしい科目から始めて、徐々にレベルアップさせる方法が理想的です。
これは、問題を解く場合でもいえることです。はじめから難しい問題や科目に手をつけてしまうと、途中で挫折してしまう原因にもなりかねません。まずは、しっかりと科目の特徴を掴んでから、勉強をしてみてください。


●宅建業法 20問出題(平成21年)
宅建業法とは、不動産業者と消費者の間で適切な取引が行われるように、消費者保護を目的とした法律になります。どのようなことかといえば、宅建建物において取引する場合、業者が専門的な知識を持っていますから、有利になります。そんなときに業者の都合で自由な取引を許してしまうと、不当な契約を結ばれるかもしれません。たとえば、欠陥住宅であったり、膨大な仲介手数料を取られる可能性もありません。そのようなことのないよう、消費者を守る法律が、宅建業法になります。

この科目が、宅建に合格できるかどうかのカギとなります。まれに難しい問題が出ますが、しっかりと勉強すれば9割以上が取れる科目になります。他の科目では、どうしても解けない問題が出ることもあります。そんなときに宅建業法で点数が取れなければ、まず合格できません。逆にいえば、宅建業法を確実に解ければ、高い確率で合格することができます。


●権利関係 14問出題(平成21年)
権利関係とは、民法、借地借家法、区分所有法、不動産登記法に分類されます。この4つの全体像を簡単に説明すると、民法とは個人対個人の私的生活関係を規律した法律のことをいいます。たとえば、商品の売買やお金の貸し借りなど、普段私生活でおこる一般人と一般人の問題に対して適用される法律です。

借地借家法は、土地や建物を借りる場合に立場の弱い借主を保護するための法律になります。民法にも賃借権の規定になりますが、民法は対等な立場を前提としているため、民法の規定を修正して特別な保護を定めています。区分所有法、分譲マンションの各部分の所有関係や共同管理について定めた法律になります。通称、マンション法ともいわれています。

最後は不動産登記法ですが、その名の通り、不動産登記に関する法律です。誰が登記を行うか、手続きの費用、謄本の発行などについて定めています。
この科目は、出題範囲が広く、覚えることもたくさんあるので、苦手としている受験生が多いかもしれません。時間をかけすぎて、他の科目に手をつけられなくなるということもあります。この科目は、まず基礎知識をしっかり理解することが大切です。一つ一つの意味を正確に覚えていき、具体例を見ながら勉強していきましょう。そうすれば、民法の事例問題にも対応できるようになります。


●法令上の制限 8問出題(平成21年)
都市計画法、建築基準法、国土利用計画法、農地法、土地区画整理法、宅地造成等規制法が出題範囲となります。この科目の細かい法律の説明は割愛しますが、要は土地を開発、利用する際に適用される法律のことを指します。たとえば、マンションを建てる場合、土地を購入し、宅地を造成し、建物を建てる、このような流れになります。この一連の流れに、それぞれの法律が適用されます。土地を買う場合であれば、国土利用計画法、宅地を造成する場合は都市計画法、建物を建てる場合は建築基準法…ということになります。覚える量は膨大ですが、定番の問題もありますので、出題分野の頻度を過去問で分析して勉強すればよいでしょう。


●その他の法令 8問出題(平成21年)
その他の法令とは、土地・建物・住宅金融公庫・不当景品類および不当表示防止法・統計・地価公示法・不動産鑑定基準・税金を指します。この科目は、意外と得点源になります。敬遠している人も多いようですが、出題範囲が一定ですので、時間のかかる権利関係よりは、その他の法令を勉強して、しっかり得点できる方が合格率はあがります。特に、税金の固定資産税、不動産取得税、登録免許税は確実に得点できるようになります。